自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 自己破産
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2015.12.28 自己破産
一般的には自己破産を先にする方がよい
借金が膨れ上がって、もう明らかに返済できない状態になった。しかもこの借金問題、またはその他の原因であっても夫婦の間に決定的な溝ができてしまい、もう離婚しかないという状況になっている。このように、自己破産と離婚、両方をほぼ同時期にしなければならなくなった場合、どちらを先にするのが良いのでしょうか?
ケースにもよりますが、一般的には自己破産を先にする方がベターなことが多いでしょう。というのも、離婚を先にしてしまった場合、自己破産して債務を免れつつ自分の資産を守るといういわゆる「偽装離婚」なのではないかと裁判所から疑われる危険性があるからです。実際、このようなことをして詐欺破産に問われる人もいますし、免責が下りない可能性もあります。たとえ悪意がない人でも余分に書類を提出する必要が出てきたり、説明を求められたりと面倒なことになるのです。
財産隠しと疑われる行為だけはしないこと
では、財産隠しとは具体的にどのような手口なのでしょうか。一番多いのが、自己破産しようとしている夫が妻の預金口座に夫の収入をストックしておく、または財産分与で妻の口座にお金を移し、その後で離婚するというものです。
もし、時期的に離婚から自己破産までの期間が近いとなると裁判所は普通、財産隠しを疑いますから破産管財人をつけて徹底的に事実関係を調べられることになるでしょう。妻が旧姓に戻しておけば大丈夫だろうなどという考えは通用しません。裁判所の公権力をもってすれば個人の口座の情報など、いとも簡単にわかってしまうからです。
どうしても何かの必要性があって残さなければならないという場合、「自由財産の拡張」など正当な手続きでできることもあります。自分や家族の医療費や、過大ではない教育費など、必要と思える場合は、ご自身が破産手続を依頼した専門家に相談すべきです。
離婚に伴う親権主張がある場合は慎重に
ただし、離婚に伴って、どうしても親権が欲しい!という場合は少し慎重にならなければなりません。話し合いで親権者が決まれば良いのですが、こじれると調停や裁判になります。一般的に、未成熟子(主に乳児・幼児、および自立していない子供)がいる場合の調停や裁判離婚では母親が親権を取ることが圧倒的に多いのですが、他の諸事情ももちろん加味した上で判断されます。養育が困難になる事情として、自己破産がマイナスポイントとなってしまうおそれは十分あるわけです。
ですから、こういうケースは決して自分で判断せずに、法律専門家に財産と家庭の状況をしっかりと説明し、自分の希望を伝えて最適な進め方を指示してもらう必要があるのです。