自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 闇金
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2021.12.19 闇金
実は闇金は主婦を狙いやすいということをご存知でしょうか。
闇金を利用する主婦が増えていて、実際のその被害にあっている方も多数いらっしゃいます。
どうして闇金が主婦を狙うのか、被害になった場合の対処法などについてお伝えします。
そもそも闇金とはどのようなものでしょうか。
闇金を法律などできちんと定義しているものはありませんが、おおむね利息制限法・出資法の上限金利を超える利息で貸付をする、貸金業登録を受けずに営業している者を言います。
闇金は次のような違法行為を行なっています。
利息の上限に関しては、利息制限法・出資法に定められています。
法律が2つあるのは、利息制限法は上限利息を超える利息について民事上違法とするための規定で、出資法は高利貸しを処罰するための規定です。
いずれも実質年利が20%とされています(出資法5条2項)。
闇金が貸付をする上でよく用いる利率として「トイチ」というものが挙げられます。
トイチは10日に1割の利息を貸すものです。
このトイチで実質年利365%もの高金利になり、出資法違反となります。
闇金の中には、トニ(10日で2割)トサン(10日で3割)…厳しいものになるとトゴ(10日で5割)になるものもあります。
出資法5条2項に違反する行為には5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金が規定されています。
業務目的で金銭の貸付をすることを貸金業といいます(貸金業法2条1項本文)。
貸金業を営む場合、貸金業登録が必要となり(貸金業法3条1項)、この登録を受けないでする無登録営業等は禁止されています(貸金業法11条1項)。
貸金業法11条1項に違反して無登録で貸金業を営むと、貸金業法47条2号によって、10年以下の懲役もしくは3,000万円以下の罰金が課せられます。
取り立て行為を適正にするため、貸金業法21条1項において、取り立てに一定の制限を課しています。
闇金が違反しがちなものとしては
貸金業法21条1項に違反する取り立てを行なった場合には、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金が課せられます。
闇金は携帯電話・スマートフォンを利用して顧客と連絡を取り、他人名義の銀行口座を手に入れて貸付・回収を謀っています。
他人名義の携帯電話を取得して利用しすることは、携帯電話不正使用防止法(正規名称:携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律)21条2項によって五十万円以下の罰金に処することが規定されています。
また、他人名義の銀行口座を取得して利用することは、犯罪収益移転防止法(正式名称:犯罪による収益の移転防止に関する法律)29条に違反し、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処することが規定されています。
犯罪のような不法なことを原因としたものについて、財産の返還を求めることができないことが規定されています(民法708条:不法原因給付)。
闇金が貸し付ける行為については犯罪です。
その犯罪をするために利用された貸付については、利息どころか元金も返済を求めることはできなくなります。
ですので、利用者は法律上、元金すら返済する義務がないということになります。
貸金業者による過剰与信が社会問題となった結果、貸付については年収の1/3までとする総量規制が設けられました。
これによって、従来貸金業者から借入できていた人が、借入できなくなりました。
その結果、正規の貸付を受ける事ができない人が増え、その分闇金から借りるという人が増加したのです。
闇金問題は新たな社会問題となったことから、ヤミ金融対策法が規定され、貸金業法上の登録義務が厳しくなったり、出資法・貸金業法の法定刑が引き上げられたりしました。
にも関わらず闇金問題は下火になることはありませんので、今後も闇金に対する規制は強化されることが予想されます。
以上のような闇金ですが、主婦を狙ったものが非常に多いです。
その理由は次のとおりです。
まず、正規の貸金業者については、年収の1/3までの総量規制というものがあります。
つまり、働いていない人・収入が低い人は消費者金融などからお金を借りるのが非常に難しくなりました。
専業主婦であれば独自の収入が無いわけですし、パートなどに出ているとしても収入が多いわけでもありません。
そのため、正規の業者からの借入が難しいという事情のため闇金に狙われやすいといえます。
専業主婦はその人に収入があるわけではなく、パートタイムで働いているような場合でも収入が多いとはいえません。
とはいえこのような場合、夫がしっかり働いているからで、家計のやりくりも任されていることが多いです。
そのため、通常の無職やパートタイムで働いている人よりも、返済をしてもらいやすいという事情があります。
主婦が闇金のターゲットにされるのは、取り立てや脅しに弱いということが挙げられます。
闇金の取り立ては、貸金業者のような丁寧の口調のものではなく、脅し・嫌悪感を生じさせるような内容のものです。
子供がいるような主婦であれば、子供への危害を加える旨を宣言するようなことがあります。
女性が一人で男性からのこのような取り立て・脅しに抵抗するのは難しいといえます。
当然ですが、返済ができなくなると、闇金が把握している連絡先に片っ端から電話で連絡して攻撃を始めます。
主婦が闇金から借りる際には夫の携帯はもちろん、職場・夫の実家なども把握してから貸付をします。
つまり、返済できなくなってしまうと、そのまま離婚に繋がりかねないのです。
夫など家族に発覚したり、世間体を気にするあまり、自分の実家の親・兄弟を巻き込んで返済をしたりするようなことも辞さない、ということがあります。
専業であっても兼業であっても主婦は比較的時間を使える立場にあります。
そのため、風俗店で働いてお金を作ってくることを強要することができます。
また、昨今ではいわゆる「パパ活」専用のアプリ・SNSなど利用して個人で男性と接触することも容易になっています。
夫の収入・実家からの援助・本人は風俗店で働ける、このように返済をするためのお金の捻出どころが多いのも、闇金が主婦層を狙う事情になります。
ひととき融資とは、返済の代わりに性行為を強要するものをいいます。
闇金は基本的には組織で動いていて、一人でも逮捕されると芋づる式に摘発されることから、貸し付けた相手と接触することもありません。
しかし、性行為を強要しこれを撮影するなどして、女性に警察や弁護士への相談をしないように強要するなどする非常に悪質なものもあります。
一方で、どうして主婦が闇金を利用するのでしょうか。
例えば、収入を支えていた夫が怪我や病気で失職した、自分の実家の親・兄弟が介護が必要になったなど、夫や家族などに話せるような原因であれば、みんなで解決しようという姿勢になるため、わざわざ闇金から借り入れることはありません。
闇金を利用するのは、夫や家族に話せないようなお金の使い方をしている場合です。
夫や家族に話せないような事情には次のようなものがあります。
女性が家族に話せないような借金をする代表的なものが浪費です。
もともと美容やファッションなどに興味のある人は、こういったものにお金をかけがちなのですが、主婦になると近所付き合いや、子供の学校の母親同士のつきあい、いわゆる「ママ友」との付き合いが発生し、そこで見栄をはってしまうような場合があります。
その結果、ブランド物を買う・高いコスメを使うなどすることで、どんどんカードを使ってしまい、いつのまにか限度額まで来ていることがあります。
もう借入ができなくなってしまったからといって、これらの関係が終わるわけではないので、やむを得ず・つい熱くなってしまって借金をするということがあります。
次に主婦が家族に話せない借金はギャンブルです。
主婦に一番多いのがパチンコです。
昨今では、テレビやアニメで人気のコンテンツがテーマとなったパチンコ台が導入されるなどして、パチンコに興味がなかった人でもパチンコに興味を持つような機会も増えました。
パチンコ店でも、禁煙のエリアや女性専用エリア、賭けのレートが低いパチンコ台を用意するなどしています。
最初はちょっと気になっただけ…と試しに遊びに行ったときに大当たりを引いてしまうと、そのときの快感が癖になり通ってしまうようなことになります。
その結果、いつの間にかパチンコ中毒となっており、借金をしてでもパチンコを始め、借りられなくなる・返済が厳しくなると闇金からお金を借りるようなことがあります。
昨今はスマートフォンの普及に伴って、SNSを利用する人が増えました。
とくにtwitterなどの匿名で利用できるSNSで、個人間の融資を装って行うことが多くなりました。
闇金の対応方法としては、返済義務がないので基本的には返済の督促に応じないのが解決方法です。
どんなに督促をしても払うつもりがないとわかれば、督促をしても無駄なので諦めて他の顧客を探しにいくからです。
当然ですが、風俗店で働いてくることに応じたり、性行為に応じたりするべきではありません。
既に闇金に借りた場合の対応方法を確認しましょう。
上述したとおり、主婦は返済のための資金捻出手段が多いので、督促をして払わせようとしてきます。
闇金に対しては返済をやめることが解決のための最短ルートです。
とはいえ、返済をしなければ督促をしてくるので、その対応を考えなければなりません。
ですので警察に相談すればいいのではないのでは?と思いませんか?
しかし、警察に相談をしても、解決にならないことのほうが多いです。
というのも、テレビやアニメなので見る闇金とは違い、現実の闇金は携帯でできる督促や、110番通報や宅配などのいやがらせなどしか行いません。
そのため、摘発が非常に難しくなっています。
そのため警察も積極的ではなく、よくて相談したその場で闇金に電話をして督促をやめるように警告してくれる程度で、ひどいと民事不介入として取り合ってもらえないようなこともあります。
しつこい督促に対して警察が徹底的に対応してくれることはアテに出来ません。
闇金問題は弁護士・司法書士に依頼しましょう。
前述したとおり、闇金は摘発を恐れて携帯電話でできるようなことしかしません。
そのため、最も恐れるのは他人名義の携帯電話の利用停止処分です。
また、犯罪収益移転防止法などの影響により、融資・回収のために利用する銀行口座も取得が難しくなっています。
本人に対する督促をするような場合、弁護士・司法書士は、利用している携帯電話の利用停止処分や、銀行口座の凍結の依頼のために奔走してくれます。
そのこともあってか、闇金の多くは弁護士・司法書士が加入するとそれだけで手を引くことが多いです。
早めに弁護士・司法書士に依頼するのが良いでしょう。
闇金に借りてはいけないのはよくわかったけどお金は必要…という場合、何か良い対処法はないのでしょうか。
ブランド品の購入を繰り返したような場合には、手元にブランド品などがたくさんありませんか?
これらで不要なものについてはどんどん処分をしてしまいましょう。
ただし、カードで分割・リボ払いで購入した場合には、完済するまでは所有権がカード会社にあります。
売却によって、自己破産手続きをとるような場合に免責不許可事由になるので注意が必要です。
闇金から借りるのではなく消費者金融を利用しましょう。
すでに大手から借入をして新たに借入ができないような場合には、中小規模の貸金業者から借入をすれば借りられる可能性はあります。
消費者金融や信販会社への借り入れが長い場合には、過払い金が発生していて、貸金業者からお金を返してもらえるようなことがあります。
20年以上ずっと利用しているような場合には、弁護士・司法書士に過払い金が発生していないか確認してもらいましょう。
収入が低いような場合には、市区町村が行なっている生活福祉式貸付制度の利用を検討しましょう。
生活に必要な資金の貸付について、信用情報がブラックリストでも利用することが可能です。
受付は市区町村の社会福祉協議会で行なっています。
緊急小口資金以外は審査に時間がかかるので、早めに相談をしましょう。
このページでは闇金がどうして主婦を狙うのか、その対応方法についてお伝えしました。
正規の貸金業者から借り入れがしづらい一方、お金の捻出方法が多い主婦は、闇金の格好のターゲットになりがちです。
絶対に借入をしないのはもちろん、軽い絵をしてしまった場合には早めに弁護士・司法書士に相談をするようにしましょう。