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総量規制を超えて借金する場合の注意点

2015.08.24 任意整理


借金の上限を決めている総量規制という言葉をご存知ですか?
過剰な貸し付けによって借り手が借金漬けになることを防ぐために、2010年に施行された規制です。例外的にこれを超えて借入れすることもできますが、その場合は何に注意しなくてはならないのでしょうか?

総量規制とは何?

総量規制とは、一言で表現すると、「借金地獄」となることを防ぐために設けられた貸し付け量の規制のことです。高金利で多額を貸し付ける貸金業者が横行したため、大量の破産者が出たり、自殺、家庭崩壊など借金に起因する不幸な市民が続出しました。
そこで、2010年に貸金業法が改正され、「年収の3分の1以上の貸し付けを行ってはならない」という規制が設けられたのです。とは言っても、この規制はあくまで個人向けの貸し付けに対してのものですので、個人が借りる場合でも事業用のものは含まれません。
また、金融業者は自分の会社の貸付残高が50万円を超える場合や、他の業者も含めた貸付の総額が100万円を超える場合は、借り手に対し、書面によって収入を明らかにすることを求めなければなりません。

総量規制の例外とは?

上記のような総量規制は消費者金融やクレジット会社、信販会社などからの貸し付けに適用されますが、「除外」されているものがあります。たとえば不動産購入または不動産に改良のための貸し付けや自動車購入のために自動車を担保とする貸し付け、不動産を担保にしているローンなどが代表的なものです。
また、いわゆる「おまとめローン」については「例外」とされています。これは、「顧客にとって一方的に有利になる借り換え」にあたり、総量規制の趣旨である消費者保護に合っているからです。
なお、「例外」と「除外」はあえて分けられており、「例外」にあたるものは顧客の支払い能力に関する審査を行った上で能力が認められれば貸しても良い、ということです。

例外的に貸し付けを受ける際に気をつけるべきことは?

どうしても規制の基準額以上を借りたい人は総量規制の例外を活用すれば多額の借入れができる、と思ってしまいますが、当然、青天井に借りられるというわけではありません。法的な縛りはなかったとしても、各会社の基準によって年収などの審査基準を設けていますので、審査に通ることができるかどうかは別問題なのです。
また、総量規制の例外の中に、「クレジットカードのショッピング枠」がありますが、これを現金化するという業者も横行しています。ショッピング枠の現金化については違法とまでは言えないものの、クレジット会社の規約ではほぼ禁止されていますので違反すればカードの利用停止という事態になってしまいます。決して手を出さないようにしましょう。


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