自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 体験談
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2017.05.06 体験談
私は昔、躁うつ病のために大きな借金をして、司法書士の先生に頼んで自己破産をしてもらったことがあります。
そのときは本当に大変な思いをしましたが、今は症状も治まり、仕事にも就いて平穏に生活出来ています。
そのときのことをみなさまにも知って頂きたくて、体験談をお話しします。
私は、もともと普通の会社員でした。ところが、8年くらい前に役職がついて、急に仕事が忙しくなってしまいました。
役職がついてからは休日も無くなり、帰宅できるのは毎日日付が変わるころになってからでした。
そのうちに、寝不足で仕事でもミスが多くなり、上司からは毎日のように部下の前で叱責されるようになって、ある日、仕事に全く行けなくなってしまいました。
その後は仕事を休職し、病院で投薬治療を受け始めたのですが、薬が効かないときに医師から言われた以上の薬を飲んだりしているうちに、薬の依存症のようになってしまいました。
そのため、薬が効いて気分がハイになっているときに銀行に行ってお金を借りて、そのお金で会社の同僚とカラオケに行ったり、突然思い立って旅行に行ったりといった奇行を繰り返すようになってしまいました。
そして、躁うつ病を発症してから半年くらいは会社も休職扱いで在籍させてもらえていたのですが、半年ほどたって、ついに会社から、これ以上は会社に置いておけないと言われてしまい、そのまま会社を辞めてしまったのです。
その後は、両親の家で親に世話になりながら生活するようになりました。
ところで私は、たまたま会社を辞める少し前に、当座の生活費として銀行から200万円ほどのお金を借りていました。
このお金で最低限の生活をしながらすぐに就職活動を始めれば良かったのですが、会社を辞めてほどなく、また薬の飲み過ぎで躁状態になった私は、今ある200万円を元手にして投資をすれば、働かなくても食べていけると思い込み、インターネットでFXの口座を作って、FX取引を始めてしまいました。
FXを始めたところ、ビギナーズラックというのでしょうか、最初の数日で、いきなり10万円くらいの儲けが出ました。
その後は損をする方が多かったのですが、最初の成功で「FXは一発当たれば儲かる」と思ってしまった私は、損が出てもFXをやめられませんでした。
また、当時は両親の家に住んでいたので家賃の支出は無かったのですが、日々の生活費が足りなくなったり、銀行などへの返済の日が来ると、そのたびにFXの口座からお金を下ろして使っていました。
そして,1年程たって気が付いた時にはFXの口座のお金はほとんどなくなってしまっており、借金だけが残ってしまっていました。
幸い、仕事を辞めた後、病院に行きながら実家でFXだけをやってゆっくりしていたせいか、躁うつ病の症状は治まっていました。
そこで、何とか仕事をしようと思い、実家近くの工場で働き始めました。
しかし工場の仕事の給料は安く、200万円以上の借金を返していくのは無理でした。
そのうち携帯電話の料金さえ支払えなくなり、携帯を止められて、親の名前で新しく携帯電話の契約をしてもらわなければならなくなりました。
そのため、自分の借金のことを専門家に相談しようと思って、何件か弁護士や司法書士の先生の事務所に電話してみました。
ですが、どの先生からも、あなたの場合は破産しかないと思うが、借りたお金をFXで浪費してしまった場合は裁判所に何十万円かを一括で払う必要がある、と言われてしまいました。
分割ならともかく、一括で何十万円も支払うのは無理だったので途方に暮れてしまいました。
しかし、最後に相談した司法書士の先生が、電話で詳しく話を聞いてくれたうえで、私の場合は裁判所に払うお金は2万円くらいで済むかもしれないから、破産の手続をしてみませんか、と言ってくれました。
その後、司法書士の先生に分割で報酬を支払って、破産の手続をしてもらいました。
申立をする前に、先生が作ってくれた書類の写しを貰ったのですが、A4の紙で厚さ5センチくらいのすごい量の書類で驚きました。
先生に聞いたところ、私が裁判所に多額のお金を払わなくてよくするために、普通の人の書類の倍以上の書類を書いてくれたそうです。
書類の量がすごかったので、破産の手続も大変なのではないかと思いましたが、私の場合は一回だけ裁判所に行って、裁判官の方と20分くらい話をしただけで、手続は簡単に終わり、私は借金を返さなくてもよくなりました。
返済が無くなったので、今は工場の仕事を続けながら安いアパートを借りて、なんとか自立して生活ができています。
あのとき、司法書士の先生に出会えていなかったら今頃どうなっていたかと思うと、今でも冷や汗が出ます。
良い先生に巡りあえて、本当によかったと感謝しています。