自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 闇金
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2021.12.28 闇金
出し子とは、闇金がオレオレ詐欺や振り込め詐欺などの被害者に振り込まれたお金を、ATMから引き出す人間のことを指します。
以前は闇金業者がお金の引き出しまで行っていましたが、現在では警察に捕まることを恐れてSNSなどで「高額アルバイト募集」や「お金を引き出すだけの簡単なバイトです」といった甘い言葉に引かれた主婦や学生の人が出し子の役割を担うことも多いです。
しかし闇金はなぜ全く関係の無い第三者を「出し子」に利用するのでしょうか。
闇金が出し子を使う最大の理由は、捕まるリスクをできるだけ低くするためです。
闇金が利用者とお金のやり取りをする際には、基本的に対面ではなく銀行口座を介したやり取りになります。
なぜなら、利用者に対して顔を見られてしまうと捕まる可能性が高まるからです。
そのため常に闇金は、利用者に対して闇金業者が所有している銀口座へと振込みをするように言ってきます。
そして振り込まれたお金を闇金は引き出す必要がありますが、この引き出しをする行為にもATMや金融機関のカメラに姿が写ってしまう危険性があるので、闇金業者が行なうことはありません。
何も知らない学生や主婦に対して、高額かつ簡単なアルバイトだという名目で出し子の役割を押しつけるのです。
何も知らずに代理でお金の引き出しをした人は犯罪の片棒を担いでしまうことになります。
闇金が出し子に利用する人の多くが、闇金からお金を借りている債務者です。
それぞれについて以下で詳しく解説していきます。
出し子の役割を引き受けてしまう債務者の共通点として、返済期日の延長や減額を闇金から持ちかけられるというのが挙げられます。
闇金からお金を借りている人は、高金利や迫る返済期日に困っているという人がほとんどです。
そのため闇金から返済期日の延長や借金の減額を持ちかけられると、すぐに承諾してしまいます。
しかし出し子は窃盗罪などに問われる可能性がある行為であり、知らなかったからといって警察から言い逃れをすることはできません。
最悪の場合、警察に捕まってしまう可能性もあるので、闇金の甘い言葉に乗って出し子の役割を承諾するのは絶対にやめましょう。
闇金は法律を守らないため、債務者に出し子をさせるためには手段を選びません。
契約の際に聞きだした個人情報から、家族や友人、仕事場に借金のことをばらすぞと脅迫して無理やり出し子をやらせようとします。
こうなってしまうとお金を借りている債務者としては、断ることができずに言いなりになるしかありません。
最初は返済期日の延長や借金の減額の代わりに出し子を依頼してくる闇金も、数を重ねると脅迫をしてくる可能性があります。
そもそもやらしていた出し子行為は犯罪行為であり、今後出し子を辞めるのであれば警察などにばらすといって出し子を延々とやるように脅迫してくるのです。
このように1度闇金からの出し子の依頼を承諾すると、延々と抜け出すことのできない危険性もあります。
闇金は債務者に対して、出し子行為だけではなく客振りや口座売買などを迫ってくる場合があります。
それぞれの詳しい内容については、以下の通りです。
このように闇金は出し子だけではなく、客振りや口座売買・譲渡などの危険な行為をするよう請求してきます。
闇金の脅迫に屈してしまい、上記のような行為をしてしまうと、闇金に加担する意図がないにもかかわらず、さまざまな犯罪の片棒を担いでしまう可能性があるので注意が必要です。
闇金から持ちかけられる様々な提案に対しては、絶対に承諾しないのが、犯罪と関わらずにいるための最適な手段になります。
出し子はただお金をおろすだけと思っている方も多いですが、犯罪への加担とみなされて「窃盗罪(刑法235条)」に問われる可能性があります。
出し子としてお金を引き出す役割を担った人は、闇金グループの一員とみなされて逮捕される可能性が高いです。
そもそも出し子とは、闇金が逮捕されないための生贄といっても良い存在であり、捨て駒としての役割を担っています。
そのため出し子は警察から真っ先に逮捕されてしまう可能性が高く、何も知らなかったではすまないのです。
出し子として逮捕されてしまうと窃盗罪の罪に問われる可能性があり、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されてしまいます。
窃盗罪(刑法235条)…他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する
罰金刑で済めばいいですが、闇金に関わった犯罪の重大性から初犯でも懲役刑を科されることがあります。
軽い気持ちで関わってしまうと、人生に大きな影響を与えてしまう可能性もあるので、闇金からの出し子の依頼は承諾しないようにしてください。
万が一、知らないうちに出し子に該当する行為をしてしまったら、すぐにでも弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談することをおすすめします。
闇金によっては、返済の代わりに出し子をするように強いてくる場合があります。
もっとも返済の代わりに出し子をするよういわれたとしても、闇金のいうことに従う必要はありません。
そもそも前提として闇金への借金は、法的に返済義務が存在しないのです。
過去に最高裁判所による判決でも「闇金行為は反倫理的行為なので不法原因給付(民法708条)に当たる」という判断が下されています。
この不法原因給付(民法708条)というのは、「不法な原因のために給付をしたものは、その給付したものの返還を請求することができない」ということを定めた規定です。
これを闇金業者の場合における貸付で考えると、「闇金という違法な行為によってお金を貸し付けた場合、利息はもちろんのこと元本も請求することができない」ということになります。
つまり違法な行為によってお金を貸し付けた闇金業者に対しては、返済する義務がないので返済の代わりに出し子をする必要もないのです。
闇金業者から出し子を強要されそうな場合、以下のような方法で対処することをおすすめします。
借金の減額や返済の免除などで、闇金に出し子を迫られたとしても、出し子を引き受ける必要はありません。
上記でも解説したように、そもそも闇金からの借金は返済義務がないので、返済の代わりに出し子をする必要はないのです。
そのため出し子をしないことはもちろんのことですが、返済を止めるまたはしない旨も伝えてしまいましょう。
仮に強引な取立てや脅迫が心配だという場合、以下のように弁護士・司法書士に相談するのがおすすめです。
闇金に関する問題を迅速に解決する1番の方法は、弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談することです。
法律の専門家である弁護士や司法書士に相談すると、出し子をしないことや借金の返済事態を止める又はしない旨を闇金に対して伝えてくれます。
闇金側も1度出し子に関わった人に対しては強気に出て、強引な取立てや脅迫などでお金を搾り取ろうとしてきますが心配はありません。
法律の専門家である弁護士や司法書士の方が、闇金との間に立って「闇金への借金は返済義務がない」ことを伝えてくれるので安心です。
そのため大きなトラブルに発生する心配なく、日常生活に戻ることができます。
闇金関係の問題というと、警察に相談するべきなのではないかと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし警察への相談というのは、あくまでも手段のひとつとして考えておいた方が良いです。
なぜかというとそもそも警察というのは「民事不介入」が原則となっています。
そのため明確な証拠がそろっていない限り、すぐに捜査のためには動いてくれないのが警察です。
そこでまずは弁護士や司法書士の方に相談して、どうすべきか判断を仰ぎましょう。
もっとも万が一現在強引な取立てや脅迫に悩んでいる場合は、すぐに警察へ相談してください。
お金に困っていて、どうしてもお金が必要な場合でも絶対に闇金に頼ってはいけません。
そこで以下では、お金に困った際の有効な対処法を詳しく解説していきます。
まず1番最初に考えられるお金を工面する方法は、消費者金融を利用することです。
消費者金融など適法な業者からお金を借りることができれば、出し子などの犯罪行為に後からまきこまれる心配はありません。
テレビCMなどでよく見る消費者金融は、比較的審査の通過率も高いので、まずはそういったところからお金を借りることを検討しましょう。
くれぐれも闇金業者からお金を借りてはいけません。
これ以上消費者金融からお金を借りることができずに困っているという人も多く存在します。
そういった人におすすめなのが、過払い金の見直しです。
長い年月消費者金融などからお金の借り入れと返済を繰り返している場合、過払い金が発生している可能性があります。
過払い金が発生している場合、多く払ってしまったお金を貸金業者に対して返還請求することが可能です。
借金などの経験があり心当たりがある人は、弁護士や司法書士などに相談してみましょう。
生活福祉資金貸付制度とは、低所得によって生活に困っている人が、生活を立て直すまで一時的に必要なお金を借りることができるという制度です。
ブラックリストなどに乗ってしまいお金を借りることができない人であっても利用することができます。
また生活福祉資金貸付制度を利用するためには、保証人が必要です。
もっとも保証人を立てることができないという人でも、年間1.5%の利息を払えば子の制度を利用することができます。
ブラックリストにのってしまっているので、消費者金融などの金融機関からお金を借りることができないという人は、闇金ではなくこういった公的制度の利用を検討しましょう。
今回は、犯罪に加担してしまう可能性のある闇金の出し子依頼について詳しく解説してきました。
闇金から依頼される出し子の行為は、窃盗罪に該当し懲役刑に問われる可能性もあります。
出し子の依頼をされた場合は、犯罪に巻き込まれてしまう可能性があるのですぐにでも弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談しましょう。