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闇金からの借金は債務整理ができない?債務整理の可能性と対処法

2021.12.11 闇金


借金に苦しんでいる人が検討する方法の1つとして、債務整理を行うことが挙げられます。

もっとも闇金への借金は債務整理ができないというのはご存知でしょうか。

そこで今回の記事では闇金の借金に関して、債務整理の可能性と対処法について詳しく解説していきます。

闇金の借金に苦しんでいて、債務整理をしようか悩んでいるという人はぜひ参考にしてください。

債務整理とは

そもそも債務整理とは、多額の借金を背負ってしまった人が、借金の額を減らしたり、ゼロにしたりする手続きのことを指します。

債務整理には主に5つの手段があり、それぞれ以下の通りです。

  • 過払い金請求
  • 自己破産
  • 個人再生
  • 任意整理
  • 民事再生

それぞれの手続きがどういった内容なのか、以下で詳しく解説していきます。

過払金請求

過払い金請求とは、過去にキャッシングやカードローンなどで、お金を借りていた業者に対して支払わなければいけない額以上の金額を払っていた場合にその業者に対してすることができます。

消費者金融などの貸金業を営んでいる業者は、過去に利息制限法の上限を超えた利息を消費者に対して請求し続けていました。

これは民事上では無効な契約であるにもかかわらず、刑事罰では罰せられない「グレーゾーン」であったために生じた問題です。

現在では関連する法律が整備されたため、過去に利息制限法の上限を超えた利息を取られていたという人は、過払い金が発生している可能性があります。

そのためお金を借りていた業者に対して、余分に支払った過払い金を請求することが可能です。

過払い金が発生している可能性の高い人は、以下の通りとなっています。

  • 2010年6月17日前に消費者金融などから借入をしていた人
  • 借金を返済してから10年以内の人

自己破産

自己破産とは、借金を返済することのできる財産や収入がないことを裁判所に認定してもらうことによって、法律上借金の返済義務を免除してもらう手続きのことを指します。

自己破産をすることによって、基本的に現在の借金を支払う義務がなくなるので、借金の返済に追われた生活から抜け出すことが可能です。

自己破産のメリット・デメリットとしては以下が挙げられます。

メリット

  • 借金を返済する義務がなくなる
  • 債務整理の中では1番生活を立て直しやすい手続き
  • 借金の取り立てがなくなる

デメリット

  • 自分が有している財産的価値の高いものが処分されてしまう
  • 新しくローンを組んだりクレジットカードを作ったりすることができなくなる
  • 一定の職業や資格などに制限がかかる

このように自己破産にはメリットとデメリットが存在するので、しっかりと比較して手続きを行うかどうかを決めなければいけません。

個人再生

個人再生とは、今有している資産や収入では借金を返済することが難しいので、返済困難であることを裁判所によって認めてもらい返済しなければいけない債務の金額を減額してもらう手続きのことを指します。

どれだけ借金があるかによって減額される金額というのは変わってきますが、おおよそ1/5程度になることが多いです。

分割払いを行う期間は原則3年となっており、場合によっては裁判所に許可をもらうことで5年まで期間を延ばすことができます。

個人再生は借金の金額を大幅に減らすことのできるメリットがありますが、一方で一般の人には手続きが難しく時間がかかってしまうデメリットもあるので注意が必要です。

また信用機関にブラックリストとして登録されたり、官報に氏名や住所が掲載されたりするなどもされるので、借金の金額と相談しながら手続きをする必要があるでしょう。

任意整理

任意整理とは、借金の金利をカットすることによって、元本のみを約3年前後の分割払いで返済する内容の若いを貸金業者と結ぶことで、借金を整理する手続きのことを指します。

金利のカットをすることによって、実際に支払わなければいけない金額よりも借金の金額を減らすことが可能です。

月々の返済額も、日常生活に支障が出ない範囲まで減額することができるので、余裕を持った生活ができるようになります。

民事再生

民事再生とは、現在抱えている借金を返済できないということを裁判所に認定してもらうことによって、返済することのできる範囲まで借金を減額することができる手続きのことを指します。

民事再生の手続きに関しては、大きく分けて「民事再生」と「個人再生」の2つが存在します。

個人再生と大きく違うのは、法人や個人などで住宅ローンを除いた借金総額が5,000万円を超えている人が対象となっている点です。

一方で個人再生は、住宅ローンを除いた借金総額が5,000万円以下の個人が利用できます。

債務整理で闇金と縁は切れる?

借金の金額を減らしたりなくしたりすることのできる債務整理によって、闇金との縁を切ることはできるのでしょうか。

以下で詳しく解説していきます。

闇金への借金は債務整理が難しい

結論から言うと、闇金への借金は債務整理が難しいです。

なぜかというと、そもそも闇金から借りたお金というのは法的に返済する義務がないので、債務がない状態といっても過言ではありません。

闇金から借りたお金の法律上の扱い

一般的な消費者金融や銀行からなどの借金に関しては、債務整理によって減額もしくは0にすることができます。

しかし闇金からの借金に関しては、法的にも返済する義務がないので債務整理手続きの対象外です。

そのため闇金からの借金を債務整理するのは、かなり難しいといえるでしょう。

一般的な消費者金融や銀行からなどの借金に関しては、自己破産すると処理することができます。

しかし闇金からの借金は、法律上自己破産の対象外となっています。

自己破産の対象外ということは、闇金側としても取り立てを辞める理由はありません。

債務整理しても闇金の取り立ては止まらない

仮に債務整理をしたとしても、闇金からの取り立ては止まらないという点も注意が必要です。

消費者金融や銀行からなどの借金に関しては、債務整理をすることによって担当する弁護士から通知が送られます。

貸金業法という法律では、1度お金を借りた債務者側からこの通知が届くと消費者金融などの債権者は今後一切取り立てすることができないことが定められているのです。

しかしそもそも闇金というのは、法律を守らず違法に事業を行なっているのでこういった通知というのも全く気にしません。

そのため債務整理をしたとしても闇金の取り立ては止まらず行われてしまうのです。

債務整理後さらに闇金から勧誘が来る可能性もある

債務整理をしたにも関わらず、さらに闇金から勧誘が来る可能性もあります。

自己破産などの債務整理をした人は原則官報に氏名と住所が記載されるので、誰がいつ債務整理をしたかということを誰でも知ることが可能です。

一般の人はほとんど官報を見る機会というのはありませんが、闇金業者は誰がお金に困っているのかというのを知るために必ずチェックをしています。

そのため自己破産などの債務整理をした人に対して、闇金などの怪しい業者が融資の勧誘をしてくる可能性もあるので注意が必要です。

債務整理後に再度闇金を利用する可能性もある

せっかく債務整理で借金を減額もしくはなくしたにもかかわらず、再度闇金を利用するという可能性もあります。

基本的に債務整理をするという人は、非常に困っている人が多くそういった人たちに対して闇金が「即日融資可能・審査不要」といった題目で近づいてくるのです。

一時的な生活費のためにお金を借りた業者が、実は闇金業者だったということもあるので債務整理後は特に注意しなければいけません。

闇金への借金がある場合債務整理しない方がいいことも

借金を減額またはなくすことのできる債務整理の手続きですが、闇金融の借金がある場合やらない方が良い場合もあります。

なぜ債務整理しない方が良いのかという理由について、以下で詳しく解説していきます。

取り立てが悪化する可能性がある

債務整理をすることによって、闇金からの取り立てが悪化してしまう可能性があります。

そもそもここまで解説してきたように、闇金は法律を守っていないので債務整理を行ったとしても取り立てを止めることはありません。

むしろ債務整理をしてしまったことによって、借金の返済を逃れようとしていると思われてしまうので、これまで以上に取り立てが悪化してしまう可能性があります。

場合によってはお金を借りた人に対してだけではなく、職場や家族、友人などに対しても嫌がらせをしてくる可能性があるので注意が必要です。

闇金融の借金に悩んでいる場合は、安易に債務整理の手続きを進めるのではなく弁護士や司法書士などの専門家に相談することから始めましょう。

家族・友人に闇金への借金がばれる

闇金への借金がある場合、債務整理をすると家族や友人に借金がばれてしまう可能性もあります。

闇金は強引な取り立てや脅迫によってお金の返済を迫ってくるので、お金を借りた人だけではなく周囲の家族や友人に対しても危害が及ぶ恐れがあります。

自宅や職場に訪れて返済を求めてくる闇金も一定数存在するので、家族や友人などに内緒にしていた闇金への借金がばれてしまう場合も十分あり得るでしょう。

口座・携帯買取を持ちかけられる可能性がある

闇金の借金を債務整理によって減額またはなくそうとしていると、たまに返済は必要ないと言ってくる場合があります。

もっとも返済を免除する代わりに、口座や携帯電話を買い取らせて欲しいと提案してくる可能性が高いです。

闇金は買い取った口座や携帯電話を、他の犯罪に利用します。

自分が所有していた口座や携帯電話を犯罪に利用されてしまうと、場合によっては口座の凍結がされてしまったり警察からの取り調べを受けなければいけなかったりなど、様々な被害を被る可能性があるので注意が必要です。

場合によっては刑事罰の対象になってしまうこともあるので、闇金から講座や携帯電話の買い取りを持ちかけられたとしても絶対に断りましょう。

闇金相手の債務整理は専門家に相談する

万が一闇金への借金がある場合において、債務整理をしたい場合は専門家に相談するのがおすすめです。

以下では闇金相手の債務整理において、どのように手続きを進めていけばよいのか詳しく解説していきます。

まずは返済を止めるまたはしない

闇金相手に債務整理を行う場合は、まず返済を止めるまたはしないことから始めましょう。

そもそも闇金からの借金というのは、法的にも一切返済する義務がありません。

そのため一切返済をする必要もないので、現在闇金に対して返済をしている人やお金を借りている人は、まずそれをやめることから始めてください。

返済をしなくなったことによって、強引な取り立てなどが行われるのではと心配の方は、以下で紹介するように弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談するのがおすすめです。

弁護士・司法書士に相談

闇金相手の債務整理を考えているのであれば、1番効率的な手段は弁護士や司法書士に相談するということです。

まず弁護士や司法書士は闇金に対して、「今後一切返済を止めるまたはしない」旨を伝えてくれます。

様々な手段を用いて闇金側も返済を求めてきますが、弁護士や司法書士などの専門家が「法的に返済する義務はない」ということを間に立って説明してくれるので安心です。

そのため強引な取り立てや脅迫などを恐れることなく、円満に闇金との問題を解決することができます。

警察への相談は最終手段

闇金に借金を抱えている人が相談する先として、警察も考えられますがこれは最終手段として考えましょう。

なぜならそもそも警察というのは「民事不介入」であり、確かな証拠がなければすぐに捜査をしてくれません。

そのためまずは弁護士や司法書士に相談をして、強引な取り立てや強迫行為があったら、警察に一緒についてきてもらい捜査の依頼をするのが効果的です。

弁護士や司法書士といった法律の専門家が一緒に警察へと訪れてくれるので、警察側も比較的早く捜査をしてくれます。

まとめ

今回は闇金への借金は債務整理ができるのかどうか、ということについて詳しく解説してきました。

そもそも闇金への借金というのは、法的にも返済する義務がないので債務整理の対象外です。

場合によっては債務整理をすることによって取り立てが悪化する可能性もあるので、借金相手に闇金も含まれている場合は注意する必要があるでしょう。

強引な取り立てや脅迫などに悩まされることなく、円満にトラブルを解決するためには個人ではなく弁護士や司法書士などの専門家に依頼をするのがおすすめです。

必要な手続きや闇金への対処も専門家である弁護士や司法書士の方が行なってくれるので、比較的スムーズに対処することができます。


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