自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 闇金
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2022.01.05 闇金
闇金とサラ金はよく聞く言葉ですが、この違いについて理解しているという人は少ないです。
実は闇金とサラ金というのは全くの別物であり、サラ金が合法の消費者金融であるのに対し、闇金は違法にお金の貸付を行っている業者のことを指します。
どうしてもお金を借りなければいけなくなった時に、闇金とサラ金の違いを知らないまま闇金からお金を借りてしまうと大きなトラブルにつながりかねません。
そこで今回の記事では、闇金とサラ金の違いについて詳しく解説するとともに、万が一闇金を利用してしまった場合の対処法について詳しく解説しています。
まず前提として闇金は違法に貸付などを行っているのに対して、サラ金は国から認められた正規の業者になります。
以下では闇金とサラ金の違いについて、それぞれ詳しく解説していきます。
闇金とは、国によって定められた貸金業法上必要な登録を行っておらず、違法に貸付などを行っている業者のことを指します。
闇金業者に対しては法律による縛りがないため、違法な高い金利でお金を貸し付けてきたり、日常生活に影響が出るほどの強引な取り立てが行われたりなど、一度お金を借りてしまうと手を切るのが困難です。
そのためお金に困っている時でも、闇金とサラ金を混同して闇金業者からお金を借りることは絶対にやめてください。
合法に営業を行っているサラ金とは異なり、闇金業者は様々な違法行為を行っています。
以下が闇金の主な違法行為です。
お金の貸付を行う業者は、出資法(出資の受入れ、預り金及び金利などの取り締まり)を厳守しなければいけません。
この法律ではお金を貸付する際に、上限が年間15〜20%という金利に定められています。
これを超えた金利でお金を貸付けることは違法なのですが、闇金業者は「トイチ」と呼ばれる10日で1割や「トゴ」と呼ばれる10日で5割など、法外な金利による貸付を行っています。
サラ金などの貸金業を営む消費者金融は、行政機関への登録が法律で義務付けられており、無登録での営業は固く禁じられています。(貸金業法第3・11・47条)。
この貸金業法に基づく行政機関への登録を行なっていない業者は、金利が低く良心的な貸付をしていたとしても闇金業者です。
貸金業者の登録の有無に関しては、金融庁が公開しているホームページでも簡単に調べることができるので、お金を借りる際に不審に思った際には必ず確認するようにしましょう。
(金融庁 登録貸金業者情報検索サービス)
不法原因給付とは「不法な原因のために給付をしたものは、給付したものの返還を請求することができない」という民法上の規定です(民法708条)。
この法律を簡単に説明すると、「闇金業者が行うお金の貸付は、法外な金利や無許可の営業などでそもそも法律に反していることから、貸金の返還請求を行うことができない」ということになります。
つまり闇金業者の貸付この不法原因給付にあたるので、闇金業者からの借入は返済しなくて良いということです。
違法な取立てや法外な金利に苦しんでいる人たちを救うために、闇金融対策法という法律が制定されました。
この法律では勤務先や夜の取り立てや、年間109.5%を超える利息での貸付契約を禁じています。
闇金とサラ金は同じものだと思われがちですが、実際は全く違ったものです。
そもそもサラ金というのは「サラリーマン金融」を略した言葉であり、合法的に営業を行っている消費者金融のことを指します。
サラ金がどのような点で闇金と異なるのか、以下で詳しく解説していきます。
サラ金をはじめとする消費者金融は、合法のノンバンクともいわれています。
これは信用金庫や銀行などとは異なり、預金業務を行わずに貸付業務だけを中心に行なっていることが由来となってできた言葉です。
私たちがテレビなどのCMでよく見る消費者金融は、ほとんどがこのノンバンクにあたります。
またCMで見かける大手の消費者金融だけではなく、きちんと合法的に許可を取って営業をしている小さい街の消費者金融や、法人向けにお金を貸している業者も「合法のノンバンク」です。
あまり聞いたことがない業者だからといって、闇金業者と混同しないように注意しましょう。
闇金の話でも触れましたが、貸金業を営むためには必ず法律に則って登録を受けなければいけません。
サラ金は必ず貸金業法に基づいた登録を行っているので、闇金業者が行う法外な金利や強引な取り立てに怯えることなくお金を借りることができます。
金融庁が提供している「登録貸金業者情報検索サービス」で検索すれば、登録業者かどうかというのはすぐに調べることができるので、借入を行う際には必ず事前に確認しましょう。
サラ金などの消費者金融が必ず守らなければいけない法律として「総量規制・利息制限法」というものがあります。
まず総量規制とは、他の業者から借りているお金を含めて総借入額は年収の1/3を超えてはいけないというものです。
消費者の人々がお金を借りすぎてしまわないように定められた法律であり、サラ金などの消費者金融はこれを必ず守らなければいけません。
また闇金業者はトイチ(10日で1割)などの法外な金利でお金を貸し付けすることが多いですが、サラ金などの合法的に営業を行っている消費者金融は利息制限法によってこういった法外な金利による貸付を禁じられています。
そのため闇金業者とは異なり、サラ金からお金を借りても計画的に返済をすることが可能です。
サラ金が守らなければいけない貸金業法では、取立てに関しても厳格にルールが定められています。
闇金業者が行うような夜間の取立てや、家族や職場などに対する執拗な電話などは固く禁じられています。
サラ金からお金を借りたとしても、24時間鳴り止まない取立ての電話や、家族や会社の人たちに対して返済を迫る心配はないので安心です。
なぜ闇金だけではなくサラ金にも怖いイメージが定着しているのでしょうか?
これはほとんどの人が「闇金」と「サラ金」を混同していることが原因です。
ここまで解説してきたようにサラ金をはじめとする合法的に営業をしている消費者金融は、行政機関に登録をして厳しい法律を守らなければいけません。
多くの人がイメージする法外な金利や強引な取立ては、法律を守らず違法に営業している闇金業者が行う行為です。
そのためサラ金からお金を借りたとしても、返済しても返済しても元本が減らないことや、違法な取立てで心身ともに傷つくことなどはないので安心してください。
闇金とサラ金は以下のような方法で簡単に見抜くことができます。
それぞれ順番に詳しく解説していきます。
闇金とサラ金を見分ける一番簡単な方法が、登録貸金業者か確認するということです。
貸金業を営むためには必ず行政機関に届出を行う必要があります。
しかし違法に活動している闇金業者は、この登録を怠っているため調べても出てこないことがほとんどです。
登録貸金業者かどうかは金融庁のHPにある「登録貸金業者情報検索サービス」というページで調べることができるので、あまり聞いたことがない貸金業者からお金を借りる際には必ず事前に調べることをおすすめします。
貸金業者として営業を行うためには、必ず「固定番号の設置」をしなければいけません。
貸金業法では宣伝広告などに利用する電話番号は全て「固定電話の電話番号」しか認められていないため、携帯電話の番号を掲載することなどは禁じられています。
もっとも行政機関に登録をしていない闇金業者に関しては、拠点として活動している場所がバレることを恐れているので、バレても問題がない携帯電話番号しか公開していません。
また住所も一切公開していないので、所在地が分からず電話番号も携帯のものである場合はほぼ闇金とみて間違いないでしょう。
「審査不要」や「即日融資可能」等が目立つ広告を出している場合、闇金業者の可能性があるので注意が必要です。
確かに今すぐにでもお金が必要な人や、家族や友人などに相談することができず困っている人にとって、審査が必要なく即日融資してくれる業者というのは魅力的でしょう。
しかし貸金業法では、お金の貸付を行う際には必ず事前に「与信審査」をしなければいけないということが定められています。
与信審査が必要であるにも関わらず、即日融資可能で審査も不要であることを強調している広告を出している業者は、闇金業者である可能性が高いので安易に飛びつかないようにしましょう。
貸金業法では金利を年利で表示することが義務付けられています。
契約書にも金利は必ず年利で表示されていますが、違法に営業している闇金業者はこういったことを守らずに金利の提示をしてくるので注意が必要です。
一見金利が低いような表示(10日で1割)をして精神的に安心させてからお金を貸し付けようとしてきますが、これは違法な行為なので騙されないようにしましょう。
闇金業者から借金をしてしまっても、返済義務はないというのはご存知でしょうか。
確かに一度お金を借りてしまったら、きちんと返さなければいけないと考えるのはもっともです。
しかし闇金はここまで解説してきたように様々な法律に違反しており、貸金業法上必要な登録なども行なっていません。
そのため借金の返済義務というのはなく、最高裁判所においても「闇金行為は反倫理的行為なので不法原因給付に当たる」という判断が下されています。
万が一闇金から借金をしてしまったとしても、返済義務はないため安心してください。
すでに闇金でお金を借りてしまっている場合、以下のような方法で迅速に対応することをおすすめします。
闇金業者からの借金に関しては、不法原因給付にあたるため返済義務がないということは上記でも詳しく解説しました。
そのため現在闇金業者に対してお金を返済している場合は、すぐに返済をやめるもしくはしないでください。
違法な取立てで「返済しなければいけない」と思わせてきますが、闇金からの借金は返す必要はありません。
職場や家に押しかけられたり、昼夜を問わず電話されたりするのではと不安に感じている方も、以下のような手段を取れば安全に返済を止めるもしくはしないで済むので参考にしてください。
すでに闇金からお金を借りてしまっている場合、速やかに弁護士や司法書士の方に相談しましょう。
弁護士や司法書士の方に相談すると、闇金業者に対して「返済を止める又はしない」旨を伝えてくれます。
闇金業者の側もあらゆる手を使って返済を迫ってきますが、法律の専門家である弁護士や司法書士の方が「闇金の借金は返済義務がない」ということを伝えてくれるので安心です。
違法な取立てなどが行われた場合、すぐに警察へと捜査の依頼をする手伝いもしてくれるので、強引な取立てに怯えることなく日常生活を取り戻すことができます。
警察は基本的に民事不介入が原則なので、違法な取り立てなどが行われた証拠がないとすぐには動いてくれません。
また一般の人が一人で警察に訪れたとしても、そこまで説得力がないのが事実です。
そのため警察への相談はあくまでも最終手段として考えておき、まずは先に弁護士や司法書士へ相談するようにしましょう。
万が一違法な取り立てなどを闇金業者側が行なっている場合、専門家である弁護士や司法書士の方が警察に同行して説明してくれるので、一人で警察を訪れるよりも効果的です。
今回は闇金とサラ金が全く別物であるということについて詳しく解説してきました。
簡単にまとめると、闇金業者は無登録で違法に営業しているのに対して、サラ金は厳格な法律をしっかりと守り適法に活動している消費者金融になります。
サラ金からお金を借りたとしても地道にお金を返済することで必ず完済することができますが、闇金からお金を借りてしまうといつまでたっても返済を終えることができない可能性があるので注意が必要です。
「審査不要」や「即日融資可能」といった甘い言葉に騙されずに、闇金かサラ金かをしっかり見極めてください。
もしすでに闇金からお金を借りてしまっている場合、すぐにでも専門家に相談することをおすすめします。