自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 闇金
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2021.12.30 闇金
「今は無職だけどもどうしてもお金がいる。すごく怪しそうだけど貸してくれるところをtwitterで見つけた…使ってもいいのかな?」
「無職でもOKと言われてとにかく必要で借りたけど利息が当初の話と違う」
無職の人が闇金からお金を借りる・お金を借りたあとどうなるか、など気になる方も多いのではないでしょうか。
このページでは、無職に融資をする闇金は何を目的として貸すのか、なぜ危険なのか、対処法などについてお伝えします。
そもそも無職の人がお金を借りることができるのでしょうか?一般の貸金業者の場合は?闇金はどうなのでしょうか。
そもそも一般の貸金業者はどうして無職にお金を貸さないのでしょか。
「返済できないから」というのもありますが、銀行以外の貸金業者は年収の1/3までしか貸してはいけないという総量規制というものがあります。
たとえば年収600万円の人であればその1/3の200万円までしか貸してはいけないのです。
銀行以外ということは銀行は総量規制の対象外ですが、銀行のローンは消費者金融や信販会社よりも厳しい審査があるので、無職ではやはり借りられません。
無職であれば与信のシステムとして借りられないだけであって、お金を借りる事自体は否定されていませんので、親族・友人などから借りるのは問題ありません。
闇金も「業者」と名乗っていますが、その実態は個人と変わりませんので、とくに総量規制など気にせずに貸し付けます。
ただ、闇金はトイチと呼ばれるような法外な利息で貸付をするもので、そもそも返済ができない無職の人は基本的には貸し付けません。
ただし次のようなケースでは無職の人でも貸付をすることがあります。
女性の場合には無職であっても性風俗業などですぐにお金を稼ぐことができます。
親族や配偶者などへの加害で脅迫して性風俗業に従事させたり、あるいは性風俗業で働いてもらって支払いを求めたりすることができるため、男性よりは貸しやすいといえます。
夫や妻などの配偶者や、父母兄弟など親族に安定した収入がある場合で、その職場などについて確認を取れるような場合です。
本来借入をした人以外に対して返済を求めるのは貸金業法21条1項7号に違反する行為です。
しかし闇金は貸金業法を守ることはありませんので、親族などにも当然のように支払いを要求します。
とくに職場の情報を教えるようなことがあると、そこに集中して脅迫を行えば親族などが払ってくることもありますし、本人も迷惑をかけられないと日払いのアルバイトなどで急にでも資金をつくって返済することがあります。
働いているときに闇金に借り入れをして無職になったような場合に、銀行口座を作って通帳を送ることを求めたり、携帯電話の契約をして送ったりすることを求められることがあります。
闇金の営業に銀行口座と携帯電話は不可欠なのですが、闇金をするためにこれらを取得することはできないので、他人名義で作ったものを違法に取得することになります。
闇金は顧客が支払いをできなくなったときに銀行口座や携帯電話を送るように求めることがあり、これによって支払いを免除したり、場合によってはお金を渡したりすることがあります。
しかし、銀行口座を作って他人に譲渡する行為は犯罪収益移転防止法違反、携帯電話を作って他人に譲渡する行為は携帯電話不正利用防止法違反の犯罪です。
なかなか応じてくれる人はいません。
これらに積極的に応じるような人であれば、無職であっても貸付をして、返済の代わりに銀行口座・携帯電話の提供を求めます。
闇金はどのように集客をしているのでしょうか。
無職の方の中にはギャンブルを頻繁にする人がいます。
競馬・競輪・パチンコなどの情報源としてスポーツ新聞が読まれており、その広告欄に「ブラックOK」などとして融資を申し出ているものがあります。
ここには貸金業登録をしている正規の貸金業者もいるのですが、一定数闇金が潜んでいることが知られています。
昨今ではコンプライアンスの観点から闇金が広告を掲載するケースも減りました。
債務整理の中でも自己破産や個人再生をすると、官報に氏名と住所が掲載されます。
官報に氏名が掲載されているということはブラックリストということになるので、お金を借りたいという可能性が高いのです。
そのため、官報に掲載されている氏名と住所にDMを送りつけて融資の案内をします。
ブラックリストなどは外に漏れてはいけないものですが、このような情報ほど買いたいと思う人も多くどうしても売買がされています。
こういった名簿業者から名簿を購入して、DMを送ったり電話番号にショートメッセージを送ったりして融資の案内を送ります。
スマートフォンの普及により、SNSを利用する人が増えました。
twitterのような匿名のSNSを中心にして、個人間融資などを装って闇金が融資を募集しています。
SNSにはメッセージの検索機能がありますので、隠語を検索して融資をしていそうな人を利用者が見つけ、これに借り入れを申し込みます。
違法に手に入れた携帯電話・スマートフォンがあれば容易に利用することができることから、SNSを使った闇金の融資が非常に増えています。
無職の人が闇金からお金を借りるとどのようなことが発生するのでしょうか。
貸金業の上限利息については利息制限法・出資法で年利20%と決められています。
しかし、闇金の貸付においてよくある「トイチ」(10日で1割の利息)ですら年利365%です。
無職の人の中には「トゴ(10日で5割)」年利にすると1825%にも上る利息で貸付がされていることもあります。
支払いが滞ると本人には督促すらせずに、お金を払ってくれそうな親族を見つけて、事前に聞き取っていた親族の会社に最も督促の電話をします。
本人に督促をしても無職でお金を持っていないのは知っていますので最初は行なわず、周りの親族・親族の職場に徹底的に督促をします。
慌てた親族がすぐに払ってしまうことや、親族に問い詰められて精神的に参っている本人に銀行口座や携帯電話の送付を依頼することがあります。
本人の家や近所への嫌がらせを徹底的に行います。
利用者の自宅に110番通報・119番通報や、食事の出前・デリバリーヘルスを呼ぶようなことまでされることがあります。
無職の場合には、闇金は周辺に関する情報をたくさん取得して近所への嫌がらせを徹底的に行います。
女性の場合には性風俗で勤務をするように強要してきます。
闇金が直接本人のところにやってきて連れて行くようなことはありませんが、見知った風俗店で勤務をする約束を取り付けるなどをして働かせます。
このようなところで働いてしまうと、そのことを親族に漏らすとしてさらな脅迫の対象となる可能性があるので、絶対に応じてはなりません。
では闇金から借りてしまった場合にはどのように解決を図れば良いのでしょうか。
親族やその職場から、このような督促を受けるのであれば、闇金に支払ってしまえばいいのではないか?と主張されることがあります。
しかし、闇金に支払ってしまうのは「脅せばいくらでも払う」ということを伝えているようなものです。
本人の口座が分かっているので、借金の申し込みをしていないにもかかわらず、一方的に貸付を行ってきて本人に督促を行う押し貸しを行って再度脅迫をしてくることに繋がりかねません。
闇金は、出資法・貸金業法などの法律に違反する犯罪です。
そのため、警察に相談をして検挙してもらえば良いのでは、と思いませんか?
闇金は、携帯電話でできることのみで融資・取り立てをするので、昨今非常に検挙が難しくなっています。
そのため、警察もあまり闇金検挙に向けて積極的ではありません。
その場で以後督促を行なわないように闇金に伝えるという対処をしてもらえることもありますが、それもその場でしか効果がありません。
闇金が私人間の貸付である旨を主張するようなことがあると、民事不介入として取り合ってくれないこともあります。
闇金問題は弁護士・司法書士に相談・依頼するのが解決の近道です。
闇金は営業をするために他人名義の銀行口座・携帯電話を苦労して取得します。
そのため、携帯電話を利用停止に、銀行口座を凍結されるのを一番嫌がります。
弁護士・司法書士が闇金被害の依頼を受けた後に本人に過酷な督促をすると、携帯電話の利用停止・銀行口座の凍結のための手続きを素早く行います。
そのため、闇金は弁護士・司法書士が介入すると、すぐに手を引くことがほとんどです。
闇金問題の解決を目指すのであれば、弁護士・司法書士に相談・依頼しましょう。
闇金からの資金調達は良くないと分かっていても、実際に無職の人が生活費を工面するためには何か良い手段はないのでしょうか。
市区町村が生活に必要な資金のために、生活福祉資金貸付制度というものを設けています。
民生委員が現状についてきちんと把握し、将来に向けての支援をしてくれるようになります。
日常生活を送るのに必要なものについての貸付を行なっており、市区町村の社会福祉協議会を通して申し込みをすることができます。
基本的には審査に時間がかかるので、早めに申し込むようにしましょう。
生活福祉資金貸付制度の中には緊急小口資金貸付というものがあり、数万程度であれば申し込みをしてすぐに借りることも可能です。
無職となった場合でも、何らかの給付が受けられる場合があります。
会社を退職したあとであれば、失業手当を受けることが可能です。
失業手当の要件をみなさないような場合でも、職業訓練校に通えば就職に役にたつ資格を取得しながら一定の額の給付を受けることも可能です。
病気や怪我で後遺症が残り働けないような場合には障害年金を受け取ることができます。
障害年金はうつ病などの精神疾患でももらえる場合があるので、障害年金に詳しい社会保険労務士に相談をしてみましょう。
市区町村やNPO団体などの中には、賞味期限が近いものや、農業で生産調整を行なったなどの食料を、生活が困窮している世帯に配布するフードバンクというものがあります。
ここに申し込みをすれば、定期的に食料を受け取ることが可能です。
詳細は市区町村の生活福祉に関するところに相談や、社会福祉協議会に相談をすれば紹介をしてもらうことができます。
無職になっているにもかかわらず、借金をしており返済をしなければならない状況なのであれば債務整理をするようにしましょう。
無職の状態が長く続くのであれば自己破産をすることで債務を免責してもらって生活を立て直すべきです。
どうしても収入を得る見込みがない場合には生活保護を受けることも検討しましょう。
生活保護は建前上は役所に行けばすぐに申し立てをして審査をしてもらえるものですが、実質的には社会福祉協議会などに生活に関する相談を行い、生活についての実態を把握してもらった上で申し立てをすることがほとんどです。
生活をしていくお金がなくきちんと食べられないような状態になってしまう前から社会福祉協議会に生活相談をするようにしましょう。
このページでは、闇金が無職の人に貸し付ける動機や、貸し付けた後に起こること、対応策などについてお伝えしました。