20代初めのころから小遣いが不足するたびに気軽にカードキャッシングをしているうちに、だんだんと借入れに対する抵抗が薄れてしまい、借入金額が徐々に大きくなりました。最初は月数千円で済んでいた返済もいつの間にか1万円、2万円と増えていき、だんだんと返済が困難に。ここで周りに援助を受けられる親族でもいれば、生活費の援助を受けつつ新規の借入をしないようにし、自分は返済に専念することで破綻を回避できたかもしれませんが、あいにく頼れる相手もいなかったため、窮余の策として別のカード会社で新しいカードを契約。数枚のカードを回して借入と返済を繰り返す悪循環に陥ってしまいました。しかしそのような自転車操業が長続きするはずもなく、やがて全てのカードで借入限度額いっぱいまで借りてしまい、新規借り入れができなくなって返済が不能に。返済が止まると同時に各債権者から返済催促の電話が次々とかかってくるようになり、困り果てて弊事務所にご相談頂きました。ご相談頂いた時点で、月の手取り収入20万円弱のうち約8万円をカードの支払に充てなければならない状態でしたが、自宅の家賃や最低限の生活費などを考えると、これはとうてい支払っていけないような金額でした。
ご依頼の後、ご本人に慎重に収入・支出を精査して頂いた結果、月4万円なら安定して返済していけるとのことでしたので、一般的な任意整理(3年・36回払い)よりも長い5年・60回での分割弁済の交渉を弊事務所で行いました。最終的に、全社との間で、将来の利息については免除を受けた上、現在ある債務だけについて60回前後の分割払いで返済していくことを内容とする和解が成立し、月々の返済額を4社合計で4万円に圧縮することができました。
ご依頼前 | ご依頼後 | |
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完済までに返済 しなければならない総額 |
240万円 完済まで14.6~18% の割合の利息 ※平均借入利率を16%とした場合、 月に約3万1000円の利息が発生 します。仮に月8万円の返済を続けた 場合、完済までに利息だけで約68万 5000円を払わなければなりません。 |
240万円 (将来の利息は免除) |
月々の返済額 | 月8万円 | 月4万円 |
ポイント
リボキャッシング、リボショッピングを使いすぎてしまい、いつの間にか普通の方法では返済ができなくなってしまった…という、任意整理の典型的なケースです。「他のカードで借り入れをしないとカードの返済ができない」「毎月の返済をしてしまうと生活費が足りなくなり、またカードで借り入れをしてしまう」…このような状況に陥ってしまうと、自力でそこから脱出することは非常に困難です。また、見落としがちな点ですが、借入総額が膨らんでしまうと、月の利息だけで相当額になってしまいます。このケースの場合、月8万円の返済の内、実に3万円以上が利息として取られてしまっていました。これでは、仮に無理して月8万円の支払を続けていたとしても、元本は月5万円弱しか減りません。仮に生活苦から「毎月8万円を返し、5万円を借りる」というサイクルが常態化してしまっていたら、一生支払いを続けたとしても240万円の債務が1円も減らないという羽目に陥っていたところでした。「いくら返済しても元本が全く減らない」という方は、このケースと同じ状態になっている可能性が非常に高いです。こんな場合は、任意整理をすることで突破口が開けるケースが多いですので、是非、お早目のご相談をお勧めいたします。