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任意整理の借金額に限度はあるの?

2017.03.27 任意整理


サラ金やカードローンなどで借金してしまったら、任意整理で解決しようとすることが良くあります。

任意整理は裁判所を利用することもなく、手続きも簡単で必要書類も少ないので手軽に利用できて便利です。

しかし、借金額が大きすぎると任意整理ができないことがあるのでしょうか?今回は、任意整理の借金額に限度額があるのかについて、見てみましょう。

任意整理に限度額はない

任意整理は、債務整理手続きの中でも裁判所を利用しない方法です。任意整理で借金を整理するときには、債権者と直接話し合いをします。

この話し合いによって、借金を減額してもらったり利息をカットしてもらったり返済期間を延ばしてもらったりすることで、借金の支払いが楽になります。

このように、相手に任意で借金返済方法を変更してもらうので、任意整理と言います。

そして、任意の話合いで借金の整理を行うので、任意整理ではかなり柔軟に借金問題に対応することができます。たとえば、特定の債権者だけを対象にすることなども可能です。

このように自由な任意整理ですから、借金に限度額はありません。法律上も制度上も制限がないので、理屈としては、どれだけ多額の借金でも任意整理の対象にすることができます。

実際に、企業の私的整理などでは、数億もの負債が対象になることもよくあります。

任意整理後には支払いが残る

それでは、個人が任意整理をする場合にも、どれだけ多額の借金があっても任意整理ができるものでしょうか?

このとき、任意整理後には債権者への支払いが残ることを思い出さなければなりません。

任意整理では、債権者の任意によって借金を減額してもらう方法なので、個人再生や自己破産のように大きく借金を減らしてもらったり無くしてもらったりすることができません。

通常のケースでは、任意整理では、借金の元本はそのまま残ってしまいます。

そこで、あまりに多額の借金がある場合には、手続き後に大きな借金が残るので、支払いが出来なくなってしまいます。

多額の借金がある場合には任意整理をしても整理仕切れなくなります。

たとえば、借金が500万円のケースで任意整理をすると、手続き後5年払いにしても、月々の返済額が8.3万円を超えてしまいますが、多くの人にとって5年間毎月8.3万円を支払い続けることは負担が大きすぎます。

実際には300万円くらいまでが限度

それでは、任意整理の限度額は、だいたいどのくらいなのでしょうか?

これについては、だいたい300万円を基準とすると良いでしょう。

総債務額300万円の場合には、手続き後5年払いにした場合に月々の支払い額が5万円です。

このくらいまでなら、一般の人でも何とか支払いが出来ることが多いです。しかしこれを超えると、かなり厳しくなってきます。

もちろん収入が多い人ならもっと支払えるケースはありますし、もっと少ない人なら200万円でも厳しいでしょう。

一般には、普通のサラリーマンの方で債務総額が200万円を超える場合は、任意整理とともに自己破産も視野に入れたほうがよいと思います。

任意整理の適正額は、自分で判断することが難しいことが多いです。今後任意整理を考えている場合には、まずは債務整理の専門家に相談することをおすすめします。


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