自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 自己破産
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2017.05.27 自己破産
前回に引き続いて、個人からの借金を債務整理するときのポイントについて、解説します。
個人からの借金があると、まず、任意整理による解決が難しくなります。
任意整理では、相手との話し合いによって解決をするので、相手が話合いに応じてくれないと、手続きを進めることができません。
これが業者からの借入れであれば、業者はあくまでビジネスとして、合理的な内容であれば話し合いに応じてくれる場合がほとんどです。(一部例外の業者もありますが。)
ところが、個人が相手の場合、相手は感情的になることが多いので、一般に個人相手の任意整理は非常に難しくなります。
また、同じく感情の問題で、不合理な条件に固執されて交渉が進まなくなることもあります。
個人からの借金があると、個人再生が難しくなることもあります。
個人再生の中でも小規模個人再生の場合、再生計画の認可のためには債権者の過半数(人数及び債権額)が反対しないことが必要です。
個人再生においても、保証会社や消費者金融会社、信販会社などの業者は、ビジネスとして損得を考えるので、合理的な再生計画にはあえて反対しないことが多いです。
ところが個人は感情的に再生計画に反対することが多いので、個人が大口の債権者になっている場合には、再生計画案に反対されて、認可を受けられなくなる可能性が高まります。
そうなると、個人再生手続は廃止されて、個人再生によって借金問題を解決することができなくなります。
個人からの借金があると、自己破産手続でも支障が発生することがあります。
まず、個人は債務整理に反対することが多いので、何とか自己破産をやめさせようとして、裁判所にいろいろな意見書を出してくることがあります。
免責不許可事由があってもなくても、とにかく思いつく限りの意見を出してくることもあります。
そうなると、裁判所はその内容をいちいち審査しますし、債務者側に反論を求められたりして、自己破産の手続が長びきます。
また、自己破産の手続が「管財手続」になった場合は、債権者集会の席に個人の債権者が現れて、騒いだり債務者を罵倒してきたりすることなどもあります。
さらに、ネット上の個人貸借掲示板などで不特定多数の人からの借入れと返済をしている場合は、これらの多数の人との間の取引内容を確定するのに非常に手間がかかりますし、支払が困難になってから高利で借り入れをしてしまうと、そのような借入をしたこと自体が免責手続上、問題視される可能性もあります。
個人からの借金をする場合、相手がヤミ金のケースもあるので注意が必要です。
その1でも説明をしたとおり、個人からの借金の場合、業者からの借金より高い利息設定をしても処罰されません。
そこで、ヤミ金は個人間取引と言うことにより、年利109.5%の高い利息を取り立てるのです。
特に、ネット上の掲示板などで見つけた相手と個人的にお金の貸し借りをする際に注意が必要です。
以上のように、個人から借金をすると、業者からの借り入れ以上にいろいろなトラブル原因が多いです。個人からの借金でトラブルになったら人間関係も壊れてしまいます。
一般に、少なくともカードでの借り入れができなくなった後に、カードの返済資金を作るために個人から借入れをしてしまうと、その後の債務整理はうまくいかなくなる可能性が高くなります。
もし、既に個人からの借入れをしてしまっており、その借金の返済が難しくなっている場合は、一刻も早く、借金問題のプロである司法書士に相談しましょう。