自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 任意整理
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2016.03.29 任意整理
・任意整理の和解の通りに支払えなかったら?
弁護士や司法書士が間に入って債権者との間で和解が成立したとします。しかし、この状況で安心するのはまだ早いです。
任意整理は支払い期間が3年から5年と長期に渡ることが多く、実は和解成立から先が本当の勝負ともいえるのかも知れません。
早い人だと、約定の支払い開始から半年もたたないうちに返済が滞り、代理人の法律家のところに「○○さんの返済が確認できないのですが・・」という問い合わせの電話がかかってきたりすることもあります。
多くの場合、和解が成立したところで法律家の委任契約は終了していますから「あとは本人に直接連絡してください」ということになり、せっかく法律家によって督促の恐怖から免れたのに、再びサラ金からの電話に怯える生活に逆戻り、という人もいます。
そして、いったん任意整理で妥協案を示したにもかかわらず支払ってもらえない債権者には裁判など強硬な態度に出ることも考えられます。
・和解の際は返済可能性をシビアに考えておくべき
こうならないためにも、任意整理する際には月々の返済可能額をシビアに考える必要があります。
債権者は「返済の原資は何ですか?」と口頭でたずねてくることはあっても、源泉徴収票などを提出させることはめったにありません。ですから、返済可能性については債務者側の自己申告に任されている部分もあり、どうしても見通しが甘くなりがちなのです。
贅沢をせず普通に生活していたとしても、やはり予測しないような出費が出てくることもあります。
そういったゆとりを持たせた上でなお、返済できる状況でなければ本来、任意整理に向いている人とはいえないのですが、どうしても自己破産したくないなどの理由で無理をして任意整理を選択した場合にこのような状況に陥る可能性が高くなります。
では、支払い不能になった時、具体的にどのように対応すればよいのでしょうか?
・自己破産に切り替える場合もある
まずは任意整理をしてもらった専門家に状況を相談しましょう。
いったん任意整理をした以上、債権者としては最大限の妥協案を示したつもりでいますので、再度の返済計画の見直しは難しくなることが多いといえます。
ですから、現実的に取りうる手段としては方針を自己破産に切り替えるというものです。
任意整理したのと同じ事務所でできることも多いのですが、専門家の中には、一度任意整理した債権者に対して自己破産を申し入れることには抵抗があるとして、他の事務所を紹介されることがあります。
いずれにせよ、支払えないから放置するということだけはしてはなりません。訴訟を起こされ、給与などを差し押さえられれば生活が立ち行かなくなることもあるため、できるだけ早期に相談に行くことが大切です。