自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 任意整理
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2016.01.19 任意整理
現在、専門家に頼んで任意整理の手続きをしている。こんな状況で転職を考えることはできるのでしょうか?基本的に、転職すること自体は禁じられているわけではないので問題はありません。ただ、その間のブランクが長くなってしまい、条件が大幅に下がるようであれば任意整理自体に影響してくることもあります。
破産や個人再生と異なり、任意整理の場合は裁判所が関与しないので債務者の収入を厳しくチェックされるということがありません。返済能力についても自己申告でよいことが多く、一応「返済の原資は?」と債権者から尋ねられることもありますが、源泉徴収票などの証明書類を提出させられるケースは比較的少ないといえます。このように、いわば性善説に立っている手続きといえるからこそ自分の返済能力を冷静に判断することが必要になってくるのです。
転職後の収支はある程度シビアに考える
返済能力を考える場合には、たとえばサラリーマンであれば「社会保険料や税金を引いた手取り」の中から生活費を考慮し、ある程度ゆとりを持った金額を月々の支払額として設定しなくてはなりません。そして、転職活動の場合、その月収を安定して継続確保できるかということも考えておきましょう。
外形上の月収が高そうに見えてもそこに歩合給が入っていて、残業しなければその月収に届かないというのもよくあることです。また、数か月は試用期間として給料が安く設定されていることもあり、予定が狂ってしまったということもあります。
転職の事実は告げなければ業者にはわかりません。それについて何も調査されることもないので、自分自身が転職後の生活の見通し、返済能力を甘く考えすぎないことが大切です。ぎりぎりの返済に設定しないと交渉が成立しないようなら、任意整理自体を考え直した方がよいこともあります。
途中で滞ると破産などへの移行も
万一、転職後の収入が思ったように確保できず、任意整理自体はできたものの途中で支払いが滞ったらどうなるのでしょうか?
任意整理で債権者との和解が成立すると、だいたい、決まった形式のフォーマットで和解契約書が締結されますが、通常は支払いを遅延した場合の条項が入っています。だいたいの業者は2回分の支払いを滞った場合には期限の利益を失う、とされていることが多いでしょう。期限の利益というのは分割払いをする権利ということです。つまり、2回分が滞るとあとの分は一括で返済しなくてはならなくなるわけです。
こうなってしまうと、人によってはもう任意整理自体が失敗したことになり、破産手続きに移行するしかないこともあります。