自己破産・個人再生相談所 お役立ちコラム 任意整理
自己破産・個人再生などの事例や実績などを紹介して、より分かりやすく、自己破産・個人再生にして解説します!
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2017.03.08 任意整理
借金をして返済が苦しいという場合、複数の業者から借入れをしてしまっている場合が多いですが、その中に一度も返済しないうちに支払ができなくなってしまった、という業者があるケースがあります。
一度も返済していない債権者がいても、任意整理することができるのでしょうか?
今回は、1回も返済していない借り入れ先がある場合に任意整理が難しくなる理由をご説明します。
借金がかさんで返済ができなくなったら、任意整理が効果的な解決手段となります。
しかし、任意整理をするときには、債権者と話し合いをして借金の支払い総額や利息、支払い方法などについて、債権者に同意してもらう必要があります。
任意整理は裁判所を利用しませんし、個人再生や自己破産とは違って法律に従った債務整理手続きでもありません。
あくまで相手との話合いによって、任意で借金を整理してもらう方法です。
そのため、相手が同意しない限りは任意整理では解決できないことになります。
それでは、一度も返済していない借金があると、任意整理はできないのでしょうか?
この場合には、相手が任意整理の話合いに応じてくれない可能性が高くなります。
その理由は、お金を貸す側の立場に立ってみると、よくわかります。
お金を貸す場合には、当然相手が返済してくれるものと信用して貸し付けるものです。当初から返済されないとわかっていたら、誰も貸付などしないでしょう。
まして、相手はサラ金やカード会社など、お金を貸すことで利益を得ようとしているのですから、お金が返ってこないなら貸付などするはずがありません。
ところが、お金を貸し付けたところ、1回も返済しないうちに任意整理したいと言われたら、債権者の立場からすると「だまされた」と感じます。
このような場合、はじめから返済する意思も能力も無いのに、それを隠して借り入れの申込みをしたとしか考えられません。もちろん、債務者の立場からすると、どうにか返済しようと思って必死の気持ちで借入をしたのであり、決して騙したわけではない、と言いたくなるのはわかりますが、それは債権者には通用しないことです。
結局、一度も返済していない債権者がいる場合、債権者が任意整理の話合いに乗ってくれず、合意ができないことが多くなります。そこで、任意整理による解決は難しくなるのです。
一度も返済していない借入について任意整理をしたい場合には、まずは最低半年程度は返済をした実績を作ってから手続きをすることをおすすめします。
また、数社から借入れをしているが、そのうち1社だけ一度も返済をしておらず、かつその1社の債務額が少額である、といった場合には、自己破産を検討しても良いでしょう。
自己破産の場合、数社ある債権者のうち1社だけ返済していない業者があったからといって、それだけで手続ができなくなるということは通常はないからです。
今、借金返済ができなくなって困っているけれども、まだ返済していない借入先があって困っている場合には、まずは専門家である司法書士に相談しましょう。