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アコムといえば親しみやすいCMで知られている会社ですが、私は今でもアコムの看板を見ると苦しい気持ちを思い出します。結果的に任意整理をして良い方向に解決したのですが、手続の過程はなかなか大変でしたので、そのお話をしたいと思います。

借金に苦しんでいた頃、和解を持ちかけられた

今から15年ほど前ですが、私の勤めていた会社の業績が悪化し、給与の減額が一方的に行われました。これがきっかけでアコムから借り入れをするようになったのですが、借り入れた当時から利息が随分高いとは思っていました。比較的真面目に返していた方だと思うのですが、返済をする時に元本があまり減らないのです。
数年間はその状況を我慢していましたが、他に金利の低い会社の借入もあったので、やっぱり利息をもう少し減らしてもらえたら楽になるのではと思ってアコムに電話しました。担当者が「では、お客様は長期に渡ってお取引いただいているので今後の利息は０ということで和解しませんか？」と言ってきました。その時はラッキーと思ったのですが、「和解書」という名前の書類が送られてきて何やら難しいことが書いてありました。実はこの時、書類に疑問を持ったことが任意整理のきっかけになったのです。

２社まとめて任意整理を依頼する

読むうちに、「中身がわからないのに印鑑を押してもいいのだろうか？」という気持ちが出てきたのですが、どんな内容なのか説明してもらおうという軽い気持ちで行った無料法律相談でとんでもないことを知りました。
実はあと100万円くらいあると思っていた私の借金はもしかしたら返し終わっていて、払い過ぎになっている部分があるのではないかということです。利息の法律が複雑なことが原因でそういうことになるらしいのですが、アコムの担当者はまったくそんな話をしていなかったので最初は信じられない気持ちでした。
もし払い過ぎていたとしても、取り戻そうと思ったらなかなか個人では交渉が難しいらしいので思い切って他の１社もまとめて任意整理してもらうことにしました。

言われるままにサインしていなくて良かった

法律家の先生が利息を計算してくれたのですが、やはり払い過ぎていたようです。私の生真面目と言われる性格が災いして、任意整理の依頼が遅くなってしまったのですが、もっと遅かったらさらに取り戻せる過払金は減っていたかも知れないとのことでした。結果的には他の１社も取り戻した過払金をだいぶ返済に充てることができ、残りは一括払いで終了しました。
アコムは大手の銀行と資本を提携しているので他よりまだましな方だが、それでも最近は交渉が厳しくなっているとのことでした。そして、あの「和解書」にサインしてしまっていたら、内容に「この和解書以外の債権債務はない」と書かれているので過払金の請求をアコム側が拒否してくる恐れもあったとのことでした。
結局、自分は素人なのでそこまで見抜くことができませんでしたが、あの時法律家に相談したのは我ながら良い判断だったと思います。

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